燃焼方式の大切さ
薪ストーブ選びでは、サイズやデザインから選びがちですが、実は「燃焼方式」の検討がとても大切です。
いずれも高い燃焼効率とクリーンな排気を実現していますが、燃焼方式によって、煙の量や燃費、操作性、メンテナンス性などに違いがあります。
当社で扱っている4種類の燃焼方式をご紹介します。
最もクリーンな排気を実現
キャタリティックコンバスター方式
薪の燃焼とともに発生する未燃焼ガスを無駄なく再燃焼させるのがキャタリティックコンバスター(触媒)の主な働きです。
耐久性に優れたオールステンレス製またはセラミック製のハニコム構造(蜂の巣状)にプラチナ、またはパラジウムでコーティングしています。
通常、再燃焼に必要な温度は550℃以上ですが、この触媒作用により約250℃の低温域でも再燃焼が起こります。
結果、薪の持つ熱エネルギーを95%以上引き出し、汚染物質を90%軽減。さらに有効熱を50%以上生み出し、薪消費の25%以上の節約を可能にした画期的な燃焼方式です。排気ガス中の微粒子が少ないため煙をほとんど出さず、煙突の目詰まりも軽減されます。
・住宅街にお住まいの方
・エコな暮らしをしたい方
・薪ストーブを主暖房にしたい方
最もクリーンな排気を実現
リーンバーン燃焼方式
触媒装置を使った排出ガス浄化の方法以外にもクリーンな排出ガスをつくるシステムがあります。これらは非触媒方式と呼ばれ、現在、大きく分けて2つのシステムが開発されています。リーンバーン燃焼とは、自動車エンジンなどに採用されている希薄燃焼システムのことで、通常より少ない燃料で高い燃焼効率が得られるシステムです。
この概念を薪ストーブの燃焼に採り入れたのがリーンバーン燃焼です。通常の燃焼は、薪から発生する可燃ガス(燃料)1に対して空気が14の割合で燃えます。これに対して、リーンバーン燃焼では空気が20~25の割合で燃えるように設計されています。
つまり、燃焼用の空気を多く採り入れて熱効率を高め、それによって燃料(薪)消費を低く抑えます。さらに、完全燃焼に近づくために排出ガスもクリーンとなります。
・燃費を重視したい方
・薪の確保が難しい方
シンプルで扱いやすい
クリーンバーン方式
炉室上方に穴あきステンレスパイプを装着。
このパイプの穴から熱い二次燃焼用の空気を炉室に供給し再燃焼させて、無駄のないクリーンな二次燃焼を達成しています。
シンプルでメンテナンス性が良く、コストパフォーマンスの高い燃料構造になっています
・薪ストーブを扱えるかが、ちょっと不安な方
・ゆらぐ炎を楽しみたい方
針葉樹を安心して燃焼できる
WOODBOX®多次燃焼方式
ネスターマーティン社のWOODBOX®燃焼システムは多次燃焼方式の中でも、今までにない燃焼工学の応用により、シンプルで高い燃焼効率を実現した画期的なシステムです。
まず燃焼室空気取入口[1]より入った空気は燃焼室のファイヤーバックプレートの後ろ[2]を通る事によって高温になり、また上部熱交換プレートを通り、更に高熱となってドア上部の噴出し口より下に向かって吹き出されます。
吹き出された空気は、ガラスの直近を下に向かい、下部前面にある整流板により薪の前面より、一次燃焼用空気として作用します。またもう一方の高熱の空気[4]は、未燃の状態で煙突へ出て行こうとする未燃ガス(煙)を燃焼させる為に使われ、クリーンな排気となります。
また、見る者をうっとりと魅了するゆったりとした炎がガラス全体に現れます。
このシステムで、これまでの薪ストーブでは得る事のできない、低燃焼時から高燃焼時における、バランスの良く安定した高い燃焼効率を実現しています。
・「美しい炎」のゆらぎに癒されたい方
・針葉樹を安心して燃焼されたい方